ひばりデイサービスでは、毎月、園芸療法士・山本さんによる「園芸レクリエーション」が開催されています。

その中でも年に二回の一大イベントとなっているのが、「夏野菜への植え替え」です。今年は5月初旬に行われ、たくさんの笑顔がテラスに咲きました。

育てる野菜は、利用者様に「育てたい野菜」をお聞きし、“夏野菜総選挙”を開催。その中で人気の高かった7つの野菜が選ばれました。
気になるトップ3は――

第3位：オクラ
第2位：ミニトマト
第1位：ゴーヤ

利用者の皆様は、それぞれに育てたい理由を語ってくださいました。
その中でも特に印象的だったのが、T様のエピソードです。

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ある猛暑の夏。T様はお母様から突然「ゴーヤを一緒に育ててほしい」と頼まれたそうです。
一緒に植え、水をやり、育てたゴーヤはすくすくと成長し、あっという間に立派な“緑のカーテン”に。
そのおかげで涼しい夏を過ごせ、親子でとても喜ばれたとのこと。

そんな思い出を語るT様の表情は、一瞬、子ども時代に戻ったかのように優しく、懐かしさに満ちていました。
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園芸を通して、心がほどけていく時間。
土に触れ、植物とともに季節を感じ、そして誰かと想い出を分かち合う。
テラスに広がる“ゴーヤのカーテン”は、T様にとって大切な記憶の風景でもあります。

この夏も、皆さまと一緒に、思い出とともに育てるテラス。
日差しの中で、そっと心を包む優しい緑がまた姿を現すのを、どうぞお楽しみに。